インフルエンザ菌b型ワクチン:打つべき人は?費用は?
更新日:2020/11/11
- 千葉大学真菌医学研究センター 感染症制御分野の石和田 稔彦と申します。
- このページに来ていただいた方は、インフルエンザ菌b型ワクチンについてのお悩みがあり、インフルエンザ菌b型ワクチンの処方を希望されておられるかもしれません。
- インフルエンザ菌b型ワクチンを打つにあたり、それがどのような薬であるのかについて役に立つ情報をまとめました。
- 私が日々の診察の中で、「特に気を付けてほしいこと」、「よく質問を受けること」、「本当に知ってほしいこと」について記載をさせていただいています。
目次
まとめ
- インフルエンザ菌b型ワクチンとは髄膜炎などの重症な小児の感染症を予防するワクチンです。
- 小児の髄膜炎は、早期に診断することも、治療することも難しいため、ワクチンによる予防が最も大切な手段になります。
- インフルエンザ菌b型ワクチンは受けられない人もいるので,自分が当てはまらないかをチェックしてください。
インフルエンザ菌b型ワクチンはどうして注射しなくちゃいけないの?
- インフルエンザ菌b型ワクチンとはインフルエンザ菌b型という細菌の感染症を予防するワクチンです。
- インフルエンザ菌b型は、髄膜炎などの重症な感染症を小児に多くひき起こします。
- 小児の髄膜炎は、早期に診断することも、治療することも難しいため、ワクチンによる予防が最も大切な手段になります。
インフルエンザ菌b型ワクチンはいつ受けるのが効果的?
- インフルエンザ菌b型ワクチンは出来るだけ早く、生後2か月になったらすぐに受けることが最も効果的です。
- インフルエンザ菌b型感染症は、5歳未満、特に0~1歳の小児に最も多い感染症です。
- インフルエンザ菌b型は、小児が鼻の中に持っていることが多く、保育所などで簡単に拡がります。
- 鼻の中にいるインフルエンザ菌b型が感染症を起こすきっかけになりますが、ワクチンを受けているとこの細菌が鼻にくっつきにくくなります。
インフルエンザ菌b型ワクチンは何回受けるとよい?
- 生後2か月になったら接種を開始し、27日以上(医師が必要と認めた場合には20日以上でも可能)あけて3回接種します。
- その後7か月~13か月の間隔をあけて、通常1歳になったらすぐに1回、合計4回受けると良いです.
インフルエンザ菌b型ワクチンの副反応ってなにが起こるの?
- インフルエンザ菌b型ワクチンは、安全性の高いワクチンです。
- 世界中で30年以上、小さな子どもたちに接種されていますが、これまで副反応が大きな問題になったことはありません。
- 発熱などの全身性の副反応は軽く、副反応のほとんどは接種した場所の腫れや発赤などで、多くは1日以内に良くなります。
- アナフィラキシー(重いアレルギー反応)などの重い副反応は極めてまれです。
インフルエンザ菌ワクチンを受けた後お風呂に入っても良い?運動はOK?
- インフルエンザ菌b型ワクチンを受けた後、お風呂や運動はして頂いて大丈夫です。
インフルエンザ菌b型ワクチンを受けてはいけない人
- 下記のような人はインフルエンザ菌b型ワクチンを受けてはいけないので,ワクチンを打つ前に確認してください。
インフルエンザ菌b型ワクチンを受けてはいけない人
- 37.5℃以上の熱がある人
- 重い急性の病気にかかっていることが明らかな人
- インフルエンザ菌b型ワクチンの成分や破傷風トキソイドによってアナフィラキシー(重いアレルギー反応)を起こしたことがある人
- その他にも,ワクチンを行うことが不適当な状態にあると判断された人は受けることが出来ません。