うおのめとたこ:原因は？症状は？自分で処置していいの？治療法は？

• 皮膚科専門医の高山 かおると申します。
• このページに来ていただいたかたは、うおのめやたこにいつも悩まされている方ではないでしょうか？
• いま痛みでつらい症状を抱えている方に役に立つ情報をまとめました。
• 私が日々の診察の中で、「特に気を付けてほしいこと」、「よく質問を受けること」、「あまり知られていないけれど本当は説明したいこと」についてまとめました。

うおのめとたこは、どんな病気？

• たこやうおのめは、皮膚が厚くなる状態をいいます。皮膚が厚くなる理由は、その部分に強い圧力がかかるからです。丘のような形にもりあがるのがたこ、皮膚の硬くなった部分の中央に丸い芯があるのがうおのめで、うおのめの方が痛みやすいです。

うおのめとたこと思ったら、どんなときに病院への受診したらよいの？医療機関の選び方は？

皮膚科の専門の医師の受診がおすすめの時

• たこやうおのめができて痛みがあり、歩くのが大変な場合

かかりつけ医の受診がおすすめの時

• 糖尿病がある場合
• 透析をしている場合

足の専門の病院やフットケア外来がある病院がおすすめの時

• たこやうおのめの部分から血や膿が出ている場合
• 糖尿病が原因で神経や血流に問題があると診断されている場合

受診前によくなるために自分でできることは？

• 痛みをとるために、硬くなった皮膚を柔らかくするテープや保護のためのドーナツ型のクッション材などがドラックストアなどで購入できます。
• 原因として、足が靴のなかで前後左右に動いて、靴と足がこすれていることが多いです。ひもやベルトのついた靴をはき、しっかり足と靴を固定するようにすると、こすれることがなくなり、たこやうおのめは自然になくなります。
• フットケアつまり足の手入れをしてくれるサロンがあり、そこでうおのめやたこをけずってもらうことができます。
• サイズの合わない靴を履いている場合も多いので、靴に詳しい方のいる靴専門店で、足に合っている靴をさがしてもらうといいでしょう。

うおのめとたこになりやすいのはどんな人？原因は？

• 足に外反母趾（がいはんぼし：足の親指の付け根がくの字に曲がっている）や扁平足（へんぺいそく：土踏まずがない）などの変形のある人
• ハイヒールを履いている時間が長い人
• 外出をあまりせず、室内でスリッパなどのかかとのない履物で過ごしている人
• サイズの合わない靴を履いている人
• 膝などの関節をいため、歩くのが不自由な人
• ぺたぺた歩きや足を引きずって歩くなどのくせのある人

どんな症状がでるの？

• たこやうおのめのできている所に痛みがあります。

お医者さんに行ったらどんな検査をするの？

• 特におこなう検査はありません。

どんな治療があるの？

皮膚の硬くなった部分を一時的に取る治療です

• メスなどでけずる
• 塗り薬や貼付剤を使う

うおのめやたこが出来る原因から治すこともできます

• 足に関節の変形があり、それが原因と考えられる場合には足底装具（インソール）を処方し、靴に敷いてもらいます。
• 関節の病気があって、足が十分にあがらず、ひきずって歩いてしまうなどの場合には関節の病気に対してリハビリを受けられることがあります。

お医者さんで治療を受けた後に注意をすることは？治療の副作用は？

• 皮膚の硬くなった部分を一時的に取るだけでは、根本的な治療にはなっていないため、またできてしまう可能性があります。
• うおのめやたこが出来る原因から治療する、靴を見直す、歩き方を見直すなどをしなければ何度でも繰り返します。

予防のためにできることは？

自分の足にあった靴を適切に履くことが大切です

• 歩くための靴、おしゃれのための靴、庭にでるための靴、スポーツをするための靴など、使い方に合わせて靴選びをしましょう。
• 歩くのに適した靴は紐でしっかり足と靴を固定できる靴です。
• 足の長さと足の幅を測ってから、靴を選びましょう。
• 靴はかかとに合わせて履き、履く度に紐をしっかりと結びましょう。

歩き方を見直してみてください

• 一か所に強い圧力がかかることで、たこやうおのめは出来ます。正しく歩けていれば一か所に強い圧力がかかることはありませんので、たこやうおのめがある方は歩き方を見直す必要があります。
• かかとから着地して、最後は指先に抜けるように歩くのが、正しい歩き方です。
• 手を後ろにまっすぐふり、後ろにのびた足の膝もしっかり伸ばすように意識してください。
• 目線はまっすぐ前を見ます。

治るの？治るとしたらどのくらいで治るの？

• 予防のところで書いたことと同様になります。
• 足の一か所ににかかる強い圧力をなくすことができれば、治ることが期待できます。

もっと知りたい！　うおのめとたこのこと

うおのめといぼの違い

• うおのめといぼを見分けるポイントとしては、いぼには黒色の点状の出血があります。またけずってみると少しもさもさしています。いぼの治療は液体窒素で凍らせることですから、うおのめとの治療とは異なります。