クラミジア:症状は？どうやって感染するの？検査は？治療期間は？
更新日：2020/11/11
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- 感染症専門医の高橋 聡と申します。
- このページに来ていただいたかたは、もしかすると「自分がクラミジアに感染した？」と思って不安を感じておられるかもしれません。
- いま不安を抱えている方や、まさにつらい症状を抱えている方に役に立つ情報をまとめました。
目次
まとめ
- クラミジア感染症の多くは、クラミジア・トラコマティスという細菌によっておきる病気です。性行為によって感染し、尿道や子宮頸管に炎症をおこします。
- 女性では、おりものが増えたり、下着に血液が付いたり、、お腹の痛みを認めたり、性交時に痛みを認めたりします。男性ではおしっこをするときの軽い痛みや、尿道がかゆくなったり、尿道から透明な膿を認めたりします
- 進行すると、女性では腹膜炎や不妊症に関係したりすることがあります。
- 男性でも尿道炎から急性精巣上体炎に進行することがあります。
- 特に症状が出ないことが多いため、気を付けていても感染してしまうことがあります。
クラミジアって何？
- クラミジア感染症の多くは、クラミジア・トラコマティスという細菌によって起きる感染症です。通常、クラミジアは人の体にはいません。
- クラミジア感染症は、最も多くみられる性感染症です。性行為により、尿道、子宮頸管、のど、眼などに感染します。
- クラミジアに感染すると、女性では子宮頸管炎から腹膜炎に進行したり、不妊症に関係したりすることがあります。男性でも尿道炎から急性精巣上体炎に進行することがあります。
クラミジア感染症と思ったら、どんなときに病院・クリニックを受診したらよいの？医療機関の選び方は？
- 思い当たる性行為があり、下記のような症状がある場合は、医療機関の受診を検討してください。他の方に移す前に治療をすることが望ましいです。
医療機関の受診をおすすめする場合
- 性行為の相手がクラミジア・トラコマティス感染症と診断された場合
- 男性：おしっこをするときに軽い痛みがある、尿道がかゆい、透明な膿が出る場合
- 女性：おりものが増える、下着に血液が付く、お腹が痛い、性交時に痛みがある場合
クラミジアにかかりやすいのはどんな人？原因は？
- クラミジア・トラコマティスは、性行為（オーラルセックスを含みます）で感染します。
- これは、クラミジア・トラコマティスのみならず、淋菌感染症、梅毒など他の性感染症も同様です。
どんな症状がでるの？
- クラミジアに感染して尿道や子宮頸管に炎症が起こっても、特に症状が出ないことが多く、「無症候性感染」と言われています。
- 症状がある場合は、次のようなことに気づきます。
尿道炎の症状
- おしっこをするときに軽い痛みがある
- 尿道がかゆい
- 透明な膿が出る
子宮頸管炎の症状
- おりものが増える
- 生理ではないのに出血がある
- 下腹部が痛い
- 性交時に痛みがある
お医者さんに行ったらどんな検査をするの？
- クラミジアの感染を疑った場合、クラミジア・トラコマティスが尿道や子宮頸管にいるかどうか、遺伝子の存在を確認します。
- 尿道炎の診断では、出始めの尿を調べます。
- 子宮頸管炎の診断では、子宮頸管を綿棒で拭って調べます。
どんな治療があるの？
- 尿道炎や子宮頸管炎では、抗菌薬の飲み薬で治療できます。
- 1回飲めば治療が終了するお薬や、7日間飲む必要があるお薬など、さまざまな種類があります。
- 腹膜炎や急性精巣上体炎に進行してしまった場合、注射で治療することもあります。
うつるの？自分の予防のためにできることは？
- クラミジアは性行為でうつります。
- 性行為の相手がクラミジアに感染していることに気づいていない場合があるので、こちらが気をつけても完全に予防することは困難かもしれません。
- リスクの高い相手と性交渉を行わないことが予防の基本です。
治るの？治るとしたらどのくらいで治るの？
- 適切な治療を行えば、気になる症状は比較的早くなくなります。
- 治ったかどうかの判定は、1週間後の再診時に症状が無くなっていればわかります。
- クラミジア・トラコマティスが体からいなくなったかどうかは、治療開始2週間前後に検査で確認します。
