黒色表皮腫:原因は?症状は?どんな人に起こりやすい?治療は?
更新日:2020/11/11
- 大阪医科大学 皮膚科専門医の森脇 真一と申します。
- このページに来ていただいたかたは、もしかすると「自分が黒色表皮腫になってしまった?」と思って不安を感じておられるかもしれません。
- いま不安を抱えている方や、まさにつらい症状を抱えている方に役に立つ情報をまとめました。
- 私が日々の診察の中で、「特に気を付けてほしいこと」、「よく質問を受けること」、「あまり知られていないけれど本当は説明したいこと」についてまとめました。
目次
まとめ
- 黒色表皮腫は、わきの下や足のつけ根など、すれやすい場所の皮膚に起こる変化です。
- かゆみが出て、分厚くなり、表面はザラザラして少し黒っぽくなります。
黒色表皮腫は、どんな病気?
- 黒色表皮腫とは、わきの下、足のつけ根、首のうしろ、おしり、女性ではさらに乳房の下や陰部など、すれやすい場所の皮膚がかゆみを持って分厚くなり、ザラザラした黒っぽい皮膚になることです。
黒色表皮腫と思ったら、どんなときに病院・クリニックを受診したらよいの?
- 皮膚がこすれる場所にシミやかさつき、かゆみがあって、なかなか治らない場合には、皮膚科専門のクリニックを受診してください。
黒色表皮腫になりやすいのはどんな人?原因は?
- がん:中年以降の方では、がんが隠れている可能性があります。
- 糖尿病や下垂体・副腎・甲状腺の病気:若い人や成人では、これらの病気が原因であらわれることがあります。
- 肥満:子どもや若い人にみられます。
お医者さんに行ったらどんな検査をするの?
- 成人の場合、肥満がない場合は、何か病気が隠れていないか検査する必要があります。
- 血液やおしっこの検査をして、糖尿病がないか、ホルモンの分泌に異常がないかを調べます。
- CT、MRI、内視鏡検査(カメラのついた管を入れて、胃や大腸を観察します。)をし、がんがないか全身を探します。
どんな治療があるの?
- がんや糖尿病などの場合は、その病気に対する治療をします。
- 肥満が原因の場合には、食事や運動習慣を改善します。
- 全てに共通する治療としては、皮膚の状態に対してのぬり薬です。原因となっている病気が治らない限り、皮膚もすぐには良くなりませんが、根気よく治療を続けていきましょう。