OCR機能の精度の高さがスタッフに高評価。問診業務を効率化し、初診患者の院内滞在時間を半分以下に短縮
診療科: 複数科
規模:  病院
都道府県:福島県
●施設情報
呉羽総合病院
〒974-8232
福島県いわき市錦町落合1番地1
Webサイト:https://www.kureha-hosp.jp/
代表番号:0246-63-2181
●インタビューにご協力いただいた方々
小川 ひとみ さま(看護部長)
佐藤 恵美 さま(医事課主任)
志田 真澄 さま(外来師長)
※インタビューは2023年8月24日に行い、その時の情報に基づいてまとめました。
POINT

・診療までの待ち時間を短縮

OCR機能の精度の高さがスタッフに高評価

・検査後の再診察といったムダな工程を省略

・タブレット慣れしている高齢者も多く抵抗なく利用

呉羽総合病院(福島県いわき市錦町落合)では、2023年6月に『今日の問診票』を導入。

今回は看護部長 小川さま、医事課主任 佐藤さま、外来師長 志田さまに、導入の決め手や運用状況、具体的な成果についてお話をうかがいました。 

ーー診療科目や理念について教えてください。

当院は、呉羽化学工業株式会社(現「株式会社クレハ」)の事業所診療所としてスタートしました。のちに社団医療法人呉羽会呉羽総合病院として独立開設され、現在はいわき市南部の中核病院として機能しています。

16診療科、199床を有し、1日の平均外来患者数は300~350人。

地域に密着した愛される・選ばれる病院を目指し、病を診るだけでなく、すべての人を笑顔にすることをモットーにしています。

診察まで1時間以上待たせてしまうケースも 

ーー『今日の問診票』を導入する前は、どのような課題がありましたか?

初診患者さまに関して、診察までの待ち時間を短縮することが大きな課題でした。

導入前はスタッフが口頭で問診をして、その内容を電子カルテへ手入力していました。

紹介状やお薬手帳の転記も手入力だったため、来院から診察まで1時間ほどかかることもありました。

診察が始まったあとも、検査が必要な場合はさらにお時間をいただくことになるため、患者さまにとっては負担になっていたと感じます。

例えば採血をした場合、結果が出るまでに1時間かかり、患者さまの院内滞在時間は合計2時間半〜3時間になっていました。

OCR機能の精度の高さがスタッフに高評価 

ーー『今日の問診票』を選んだ理由を教えてください。他社製品と比較検討されましたか?

他社製品と比べて、OCR機能の精度が高かったことです。

試用期間中に、医事課スタッフ間で便利だと高評価でした。

お薬手帳や紹介状の内容をほとんど間違いなく転記できるため、本当に助かっています。

一部修正が必要な箇所もありますが、お薬の名前はほぼ100%の精度で読み取りが可能です。

検査後の再診察といったムダな工程を省略 

ーー『今日の問診票』導入後の具体的な成果を教えてください。

初診患者さまの院内滞在時間が、半分以下に短縮されています。

問診業務はカルテへのコピー&ペーストのみとなり、紹介状やお薬手帳の転記もOCR機能を活用することで、業務の効率化時間短縮を実現できました。

また、ドクターが診察する前に、AI問診票の内容から検査の必要性を判断できるようになったことも大きなメリットです。

診察・検査を行ったあと、再度診察する工程を省略でき、長くても1時間半ほどの滞在時間になりました。

タブレット慣れしている高齢者も多く抵抗なく利用 

ーー患者さまの反応はいかがですか?

高齢者の方もストレスなくご利用いただいています。

事前に新聞でAI問診票の導入を告知していたことからご存知の患者さまが多く、タブレットを抵抗なく利用いただけています。

最近は飲食店の注文もタブレット経由で行うことが多いため、高齢の方も操作に慣れていると感じます。

患者さまに「3分で入力できていましたよ」とお声がけすると嬉しそうにされたり、途中のシェーマ画面で「痛いところをタッチできるのが便利」と話してくださったりする方もいます。

スタッフだけでなく、患者さまにも高評価のようです。

ーー『今日の問診票』の活用状況と運用フローについて教えてください。

内科と急患室で使っています。

内科では初診の方はもちろん、再診の方でも新しい症状がある場合は入力をお願いしています。

受付でスタッフがタブレットを手渡しし、椅子に座って入力していただきます。

初診の方の場合、操作の手伝いをすることもありますが、ほとんどの方がご自身で入力できています。

急患室では、患者さまの症状や状況によって異なります。

患者さまご本人ができるようでしたらお願いしますが、できなければご家族またはAI問診票に対応できる救急隊員に代行してもらうケースもあります。

ーー今後『今日の問診票』に期待することはありますか?

徐々に慣れてきたので、今後は外科と泌尿器科でも活用したいと考えています。

その際は画面が遷移するなかで、最初は共通の質問でも、途中からそれぞれの科に適した質問が自然な流れで出てくると良いかなと思いました。

ーー泌尿器科においてはIPSSやOABSSのスコアを算出するための設問が出てくるなど、ほとんどの診療科で活用いただけるAI問診票となっています。ご活用いただく診療科を展開される場合はぜひお気軽にご相談ください。本日は貴重なお話をありがとうございました!